ものづくりの工場ではその製造過程で大量の水と薬品が使用されます。加工の際に付着する油分やすす、パーティクルとも呼ばれる微粒子までさまざまなものを除去するために洗浄をするのですが、製品によっては工程ごとに洗浄を行い、ごく微量な成分も残さないほど洗浄は品質に直結した大切な工程となっております。食品工場では衛生管理の重要工程となり、製造ラインの機器、加工器具、容器、鍋、刃物などはもちろん、床、配管、手袋、長靴などあらゆるものを洗浄し衛生管理に努めております。それらで使用された大量の水や薬品は一度工場内の処理槽で、汚水処理され基準値まで下げられた後、河川等に放流されます。処理槽でも中和処理のために薬品が使用され曝気や汚泥乾燥など多くのエネルギーを使用します。品質や安心・安全のために多くの薬品を使用しますが、使用された後の薬品はそのままでは自然界にとってとても大きな負荷とリスクを伴うものが多く、BOD(生物化学的酸素要求量)/COD(化学的酸素要求量)といった基準の数値を下げなければなりません。一方、強アルカリ性電解水は薬品と同等に汚れや汚染物質、微粒子まで洗浄する力を持ち、なおかつBOD/CODを含まないものとなっているため排水処理のエネルギー消費や費用を大幅に軽減することができます。薬品を使用する洗浄においては、合成界面活性剤などの成分を除去するために大量の水ですすぎをする必要がありますが強アルカリ電解水はこのすすぎの水を大幅に低減させることができ、水や薬品の使用量、排水処理のために使用する動力エネルギーや作業時間の短縮と削減、薬品由来の様々な労災リスクからも解放され働きやすい職場づくりにも寄与します。こうした利点は企業のSDGs活動にも直結し、環境負荷低減や従業員の安全に貢献するものとして多くの業種や事業で採用されております。